故障防止のアフターケアや怪我のメカニズムについて

東北地方は春夏のレースシーズン真ただ中。レースの予定が立て込んでいる方も多いと思います。かく言う私も5月29日から6月14日の16日間で5本のレース等に参戦。
普段、「レース間隔は空けましょう」って言ってる割にやってることは真逆になってました。
当然、故障には細心の注意を払い、無事に5本を走りきりました。
そこで、皆さんにも故障防止のアフターケアや怪我のメカニズムについて数回に分けてお話します。
故障を大別すると①筋肉の不具合。②関節の不具合。③貧血を含めた内臓の不具合の3つに分けることができます。
人間の細胞は3カ月ですべて入れ替わります。故障してケアも練習もしなければ3ヶ月で治癒されるはずです。でも3ヶ月も練習を休むのは勇気がいりますよね。
今回は筋肉に関してです。筋肉は関節を構成する組織と比べると断面の細胞数が多い組織です。その為、新陳代謝のスピードが関節部より速いので適切にケアすると治癒を速くすることができる箇所ですので積極的にケアしてください。
筋肉の不具合は筋肉の構成部材である筋繊維が部分的に損壊した状態である筋肉痛と広い範囲で筋繊維の束が分離した肉離れが代表的です。
まず、筋肉痛ですが、昔は筋肉に過度な負荷をかけると筋肉内に乳酸が溜まりますが、この乳酸が筋肉痛の原因と言われていました。しかし最近の研究で乳酸が溜まるぐらいの激しい運動をしたから筋肉繊維が破壊され筋肉痛になるのであって、乳酸自体は筋肉痛の原因物質ではないことが知られています。それどころか乳酸は脂肪とならんでゆっくりペースでランニングする際のエネルギー源となっているのです。
そこで筋肉痛を早く治すには傷ついた筋繊維を補修するアミノ酸、たんぱく質を練習終了後、素早く(20分以内が効果大と言われている)補給し、血流を良くして破壊された筋繊維の除去と筋繊維の補修材としてのアミノ酸の供給を促してあげることが大事です。
運動とは筋繊維を収縮させることです。過度な運動によって筋肉は収縮状態から十分に復旧できない状態になります。筋肉の収縮によって筋肉内の血管が圧迫され血流が悪くなっていますので、運動終了後は整理運動で筋肉をほぐし、血流を回復させます。
整理運動は柔軟性を失った筋繊維の柔軟性を回復させる意味もあるので疲れていても必ず実施しましょう。
整理運動後は入浴で更に血流を良くして新陳代謝を促します。更に、就寝時は足元を枕等で上げて、血流が足に滞らないようにします。
足の裏は第二の心臓と言われています。ウォーキングやジョギングによって足裏に圧がかかると血流が良くなります。キツメの練習をした翌日は完全休養日にするのではなく軽い運動をした方が回復が早くなります。
肉離れの場合は整理運動と翌日以降の運動はNGですが基本的には筋繊維の補修を促す点では筋肉痛と対処法は同じです。肉離れ後は筋繊維の束が分離しやすくなっている(癖が付くって言われている奴です)しばらくは運動は我慢しないとなりません。その期間は肉離れの度合いと回復力によって違いますので日常生活で痛みが無くなったら徐々に軽い運動から再開して、体の声に耳を傾けながらリハビリーしましょう。

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